プレスリリース

臨床試験: ピクノジェノール®が小児ADHD(注意欠陥多動性障害)の症状管理に、医薬品で見られる副作用を伴わず有効である可能性を確認

臨床試験: ピクノジェノール®が小児ADHD(注意欠陥多動性障害)の症状管理に、医薬品で見られる副作用を伴わず有効である可能性を確認

DKSHジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:石原滋)は、日本国内販売代理店を務めるホーファーリサーチ社の製品ピクノジェノール®を用いて実施された新しい臨床研究において、小児のADHDに対して副作用を伴わず症状管理に有効である結果が得られたことを発表しました。

ベルギーのアントワープ大学で実施された新たな臨床試験において、小児の注意欠陥多動性障害(ADHD)の行動管理に関する有望な結果が得られました。研究者らは、強力な抗酸化物質であるピクノジェノール®(Pycnogenol®;ホーファーリサーチ社、スイス)(フランス海岸松樹皮抽出物)が、ADHDの治療薬であるメチルフェニデートで報告される様々な副作用を伴わず、6歳から12歳の子どもの多動性と衝動性の管理に有効である可能性を確認しました。この研究では、試験の対象となった子どもの教師や保護者からの観察結果、およびフィードバックをもとに評価を行いました。

ADHDは、多動性、衝動性、不注意といった発達段階にそぐわない症状を特徴とし、小児神経認知行動障害の中でも最も一般的な疾患です。今回の研究結果は、ピクノジェノール®がADHDと診断された子どもたちにとって有効な天然成分であることを示唆するもので、通常の医薬品でみられる副作用を伴わず多動性や衝動性を抑えるというデータを示すものでした。

「ADHDは複雑な疾患であり、治療は多くの親や子どもにとってストレスを感じるものです。」と著者であり著名な自然療法医であるペスカトーレ博士は述べています。「ADHDの行動を管理することは、学校の成績や自尊心を向上させるために極めて重要であり、特に子どもの形成期には重要です。この研究は、彼らにとって有望な自然の選択肢を与えるでしょう。」

Journal of Functional Foods誌に掲載された本研究は、6歳から12歳までの88人の子どもを対象に、10週間のテストを行いました。参加者は、プラセボ、メチルフェニデート、およびピクノジェノール®を摂取する3つのグループに分けられました。参加者は、朝食時に体重に応じた検体の摂取を行い、体重 30 kg 以下の子どもたちは、メチルフェニデート 20 mg/日、またはピクノジェノール® 20 mg/日、体重30 kg 以上の子どもたちは、メチルフェニデート 30 mg/日、またはピクノジェノール® 40 mg/日を摂取しました。

評価指標としたADHD-RS(ADHD Rating Scale)は、不注意と多動性・衝動性の9項目を評価するもので、教師および保護者によって試験開始時、5週間後、10週間後にアンケートが実施されました。評価項目には、「指示に従うのが難しい」「タスクや活動を整理するのが難しい」「手や足をそわそわさせたり、座席でもじもじしたりする」「他人の邪魔をする、邪魔をされる」などがあります。

10週間後、教師による評価において、ピクノジェノール®を摂取したグループでは、試験開始時と比較し、以下のような改善が報告されました。

  • ADHD-RS全体が29%減少(メチルフェニデート:45%減少、プラセボ:5%減少)
  • 「多動性/多動性」が34%減少(メチルフェニデート:36%減少、プラセボ:1%増加)
  • 「不注意」が25%減少(メチルフェニデート:52%減少、プラセボ:9%減少)

10週間後、保護者による評価において、ピクノジェノール®を摂取したグループでは、試験開始時と比較し、以下のような改善が報告されました。

  • ADHD-RS全体が11%減少(メチルフェニデート:28%減少、プラセボ:1%増加)
  • 「多動性/衝動性」が12%減少(メチルフェニデート:28%減少、プラセボ:2%増加)
  • 「不注意」が10%減少(メチルフェニデート:29%減少、プラセボ:1%増加)

メチルフェニデートを摂取した子どもたちは、ADHDの行動において改善を示したものの、ピクノジェノール®を摂取した子どもたちに比べ、最大で5倍もの副作用が確認されました。具体的には、メチルフェニデートを摂取した子供たちには食欲不振や好ましくない体重減少が認められましたが、ピクノジェノール®では認められませんでした。研究者は、「小児ADHD、特に小学校の環境において、ピクノジェノール®は、メチルフェニデートと比較して副作用がほとんど無いことを考慮すると、効果が出るまで数週間待つことをいとわない人にとっては、メチルフェニデートの有望な代替品であることが証明された 」と結論付けています。

この研究は、ピクノジェノール®の認知機能サポートの有効性に関して集積された臨床研究の知見をさらに深め、重篤な副作用を伴わずにADHDの行動を管理する天然成分の機能を確固たるものにしました。過去の研究では、2006年にブラティスラバ大学病院の児童精神科で行われた研究で、ピクノジェノール®がプラセボと比較してADHDの子どもの多動性を緩和し、注意力を改善することを明らかにしています。また、2006年に行われた別の研究では、ピクノジェノール®がADHDの子どもたちの酸化ストレスマーカーの状態を正常化することが確認されました。