こちらへお問い合わせ内容をご入力ください。
核酸を固定化に用いた高感度バイオセンサーによる分子間相互作用解析・生物物理学的解析
SwitchSENSE測定原理
SwitchSENSEとは、微小電極上に短いDNAを固定化し、電極に対して交互に正と負の電位をかけることで、DNAが電極に引き寄せられたり離されたりする現象を利用する高感度バイオセンサーです。この時、固定化したDNAの先端に蛍光標識を付けておくことで、DNAが電極に近づくと蛍光が消光し、離れると蛍光が生じる変化を光学的に測定することができます。外部電場に同期するDNAの立ち上がりと倒れこみの速度は、DNAに結合している分子のサイズ(体積)により変化します。
タンパク質やペプチドなどの分子をリガンド分子としてDNA先端に提示した状態で、アナライト分子をフローチャンネルに流すことで、リガンド分子とアナライト分子の相互作用に伴うスイッチング速度の変化を観測できます(Dynamic Mode)。一方で蛍光強度自体の変化を捉えることも可能です(Static Mode)。相互作用解析や粒子径測定など、幅広いタンパク質の物性評価を行うことができます。
heliX/heliX+は、電気的にスイッチングするDNAナノレバーを使用した“Switch SENSE”という新しい原理を採用した高感度の分子間相互作用/タンパク質物性解析装置です。既存のバイオセンサーの約100倍の感度を持ち、分子間相互作用解析のみならず高精度の粒子径測定やタンパク質構造変化の検出、タンパク質の熱安定性評価・化学安定性評価といった拡張されたアプリケーションと解析性能を持っています。またチップは何度も再利用が可能。チップ上のDNAナノレバーの数をコントロールすることにより、例えば抗原-抗体の1:1結合(affinity)と多価結合(Avidity)を区別して評価することが可能です。さらに核酸を用いたセンサーであることにより、ポリメラーゼやエンドヌクレアーゼといった核酸関連酵素の酵素カイネティクス解析を簡単に実施でき、ウイルス増殖の阻害剤評価にも威力を発揮します。さらに装置のモジュール化により、容易にハイスループット化も可能。創薬研究から生体分子の生物物理学的基礎研究まで幅広い研究に活用できます。
[特長]
シリーズ | heliX | heliX+ |
---|---|---|
本体のサイズ (W)x(D)x(H)mm | 690×620×730 | 690×620×730 |
重さ | 85kg | 85kg |
同時測定シグナル数 | 2 | 4 |
解離定数 | 0.1 pM–1 mM | 50 fM–1 mM |
結合速度定数 | 10^3–10^7 M^-1S^-1 | 10^3–10^8 M^-1S^-1 |
解離速度定数 | 10^-6 –0.2 S^-1 | 10^-6 –1 S^-1 |
流体力学直径測定精度 | ±0.1nm | ±0.1 nm |
温度 | 25 ℃ or 37 ℃ | 10~70 ℃(チップ) 4~40 ℃(オートサンプラー) |
昇温速度 | - | ~10 ℃/min |
ウェルプレート | 96 | 384 |